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令和6年度

R6懐徳堂古典講座

令和6年度 懐徳堂古典講座―全9コース―

◆Zoomによるオンライン開催4コース / 対面開催4コース / 見学会1コース



◎Zoomによるオンライン開催4コース:Aコース、Bコース、Cコース、Dコース 
※講座内容は録画し、後日、記念会のクラウド上にて期間限定で公開します。
※パソコン・スマートフォン・タブレットのいずれかと、インターネット環境が必要です。
※Zoomの講座視聴以外の使い方、開講当日の機材トラブル等の問合せについて、記念会事務局では対応しておりません。

◎対面開催4コース:Eコース、Fコース、Gコース、Hコース
※会場:大阪大学中之島センター(〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53)。各講座でセミナー室が異なりますので、事前にご確認ください。
※対面講座のオンライン配信・録画・後日のアーカイブ公開は、原則としてございません。
※Hコース(「象徴劇としての能―『杜若』のすべて—」)の受講生は、2025年大槻能楽堂にて公演予定の能『杜若』を学生料金にて鑑賞可能です。別途、記念会事務局より発行した証明書が必要となります。

◎見学会1コース:9月28日(土)13:30~17:00頃
※大阪大学中之島センターでの座学(約1時間半)の後、中之島周辺の散策・建造物の見学を行います。
※定員40名です。定員に達し次第、受付を締め切ります。

◆受講料



・対面開催4コース:1コースにつき、6,000円。諸費用すべて含みます。
・オンライン開催4コース:
→Aコース(8回)12,000円。Bコース・Cコース(各4回)6,000円。Dコース(1回)1,500円。
・見学会:2,000円。諸費用すべて含みます。


◇資料郵送代(ご希望の場合、別途以下の料金が必要です)
・8回講座:4,000円(半期2,000円)
・4回講座:1,000円
・1回講座:500円
→Aコースとセットで他のオンライン講座を受講する場合は、一律2,000円(半期)です。「Bコースのみ」「Cコースのみ」「B+Cコース受講」の場合は、一律1,000円です。Dコースを受講希望の場合は、必ず500円必要となります。

※Aコースは半期のみ(4回)のご受講も可能です。また、Aコース・Bコースについては、講師を選んでご受講可能です。備考欄に講師名を入力いただくか、事務局にご連絡ください。
※お支払いには、「クレジットカード決済」「コンビニ支払い」「ゆうちょ銀行へのお振込み」が利用できます。
※お申込み可能な方は、懐徳堂記念会の会員に限ります。受講料と合わせて、令和6年度年会費(個人普通会員3,000円、個人賛助会員10,000円)をご納入ください。法人会員は、受講料無料です。
※一度お支払いいただいた受講料は、原則として返金できません。

◆Aコース  『日本書紀』推古紀を読む(全8回、月1回開講)

時間 18:00~19:30
日程(原則第3金曜日) 4/19、5/17、6/21、7/19 9/20、10/18、11/15、12/20
講師 市大樹先生(大阪大学教授)、河上麻由子先生(大阪大学准教授)、高橋照彦先生(大阪大学教授)、若井敏明先生(関西大学等非常勤講師) によるリレー講座。

 崇峻天皇の暗殺という異常事態を受けて、女帝として推古天皇が即位します。『日本書紀』が記す最初の女帝で、蘇我馬子・厩戸皇子(聖徳太子)などの補佐を受けながら、36年の長きにわたって在位しました。父である欽明天皇の時代に百済を通じて伝来した仏教は推古朝にすっかり根付き、約120年ぶりに中国王朝との外交も再開されました。第1回遣隋使の派遣後、新たな王宮(小墾田宮)が造営され、冠位十二階や十七条憲法の制定などにみるように、官僚制の整備も始まっていきます。75歳でなくなった推古は、息子であった竹田皇子の眠る古墳に合葬された後、河内飛鳥の古墳へ改葬されます。この講座では、魅力あふれる推古女帝の時代について、蘇我馬子・厩戸皇子との関係、仏教世界の広がり、王宮・陵墓の展開に焦点をあてながら、『日本書紀』推古紀を読み解いていきます。

[4月] 推古紀を読むにあたって/市先生         [5月] 蘇我馬子と推古天皇の即位/若井先生
[6月] 仏教がつなぐアジア世界/河上先生        [7月] 推古朝前後の寺院造営/高橋先生
[9月] 遣隋使と仏教/河上先生            [10月] 小墾田宮の誕生と展開/市先生
[11月] 厩戸皇子の改革における理想と現実/若井先生  [12月] 聖徳太子墓と推古陵/高橋先生

◆Bコース  懐徳堂人物伝(全4回、隔週開講)

時間 13:30~15:00
日程 5/25(土)、6/8(土)、6/22(土)、7/6(土)
講師 中村未来先生(福岡大学准教授)、藤居岳人先生(阿南工業高等専門学校教授)、草野友子先生(立命館大学研究員)、竹田健二先生(島根大学教授)によるリレー講座。

[第1回] 5/25 懐徳堂の誕生とそれを支えた人々(中村先生)
   ―近世大坂の知と学問―
[第2回] 6/8 中井竹山はなぜ学問の「親玉」と評されたのか(藤居先生)
   ―最高権力者から認められた学識―
[第3回] 6/22 中井履軒のマルチな才能とは(草野先生)
   ―華胥国に遊んだ自由人―
[第4回] 7/6 懐徳堂を再興させたエネルギー(竹田先生)
   ―中井木菟麻呂と西村天囚の夢―

 令和6年(2024)は、江戸時代の懐徳堂が開校してからちょうど300年です。この大きな節目の年に当たり、懐徳堂の歴史を振り返ってみましょう。懐徳堂の誕生から閉校まで、そして顕彰と再建。その過程を、主要な人物の活動・業績・言葉でたどります。講座はオンラインのリレー方式とし、「懐徳堂の誕生とそれを支えた人々 」「中井竹山はなぜ学問の「親玉」と評されたのか」「中井履軒のマルチな才能とは」「懐徳堂を再興させたエネルギー」の全4回で、最新の研究や新資料の紹介などもまじえて分かりやすく解説します。

◆Cコース  延慶本『平家物語』を読む―延慶本に見る源平争乱期の民衆―(全4回、隔週開講)

時間 13:30~15:00
日程 4/8(月)、4/22(月)、5/13(月)、5/27(月)
講師 川合康先生(大阪大学名誉教授)

 本講座は、80数種におよぶ『平家物語』の異本テクストのなかで、最も古態をとどめているとされる延慶本『平家物語』を読みながら、源平争乱期の民衆の動向を探ろうとするものです。現在、最も普及している『平家物語』は、南北朝時代に成立した覚一本『平家物語』ですが、覚一本は物語の輪郭を明確化する一方で、源平争乱下での民衆の抵抗など、直接ストーリーと関係がない枝葉部分を省略しています。そのため、覚一本やそこから派生した流布本を読む限り、当時の民衆がいかに戦争と向き合っていたのかを知ることは困難です。そこで本講座では、鎌倉時代にすでに成立していた延慶本を取り上げ、そこに描かれている源平争乱期の生々しい民衆の姿を検討していきたいと思います。

◆Dコース  懐徳堂所蔵の絵画作品について(全1回)

時間 13:30~15:00
日程 12/7(土)
講師 門脇むつみ先生(大阪大学教授)

 懐徳堂は学問所ですが、同時に多くの文化人が集う文化サロンでもありました。そのため、所蔵資料にはゆかりの人物に関わる絵画作品がある程度含まれています。本講座では、そのうち四代学主中井竹山の「肖像画」(1798年、中井藍江筆)をはじめ主だった作品を取り上げ、その制作・鑑賞環境や絵画作品としての魅力をご紹介します。

◆Eコース  法然を読む(全3回、週1回開講)

時間 13:30~15:00
日程 7/17(水)、7/24(水)、7/31(水)
講師 平雅行先生(大阪大学名誉教授)

 浄土宗開宗850年という記念の年ですので、皆さんと一緒に法然を読んでみましょう。日本の歴史で初めての全国的内乱(源平内乱)で、仏教はその無力さを露呈しました。その衝撃の中から新しい仏教が登場してきます。法然はすべての人間は平等に愚者凡夫であるという平等思想を提起して、仏教界を革新します。その教えは親鸞や日蓮にも大きな影響を与えました。また、日本中世は極端なまでの小さな政府の時代であり、自己責任論が蔓延した時代でもあります。それだけに、法然の言葉は今を生きる私たちにも、新たな指針を指し示してくれるはずです。その法然を皆さんと一緒に味読しましょう。

◆Fコース  上田秋成を読む―人とつながる文芸―(全3回、週1回開講)

時間 13:30~15:00
日程 9/24(火)、10/1(火)、10/8(火)
講師 飯倉洋一先生(大阪大学名誉教授)

 名作『雨月物語』を書いた怪談作家として有名な上田秋成ですが、その時代においては、むしろ歌人として高く評価されていました。江戸時代において文芸(とくに和歌や和文)は、親しい人とつながるコミュニケーションツールでもありました。師や友人に向けて書かれた秋成の作品は、彼の人柄を映し出し、当時の文人たちの雅交を髣髴(ほうふつ)とさせてくれます。秋成の尊敬した国学の師加藤宇万伎(かとううまき)、京都でもっとも親しかった歌友小沢蘆庵(おざわろあん)、秋成が古典を教えていた貴顕正親町三条公則(おおぎまちさんじょうきんのり)への秋成の思いが綴られた歌文を、じっくり味わってみましょう。

◆Gコース  彼らは大阪をどう語ったか(全3回、週1回開講)

時間 13:30~15:00
日程 11/7(木)、11/14(木)、11/21(木)
講師 柏木隆雄先生(大阪大学名誉教授)

 大阪の文化的低下が言われて久しい。かつて「大・大阪」と称された大正。昭和初期の活気に満ちた時代、大阪に魅せられた関東人や生粋の浪速の人が同大阪を語ったか。代表的な人物の書き物からうかがってみよう。

[第1回] 谷崎潤一郎と食 
東京日本橋の株取引人の長男に生まれた谷崎は幼時から天才を謳われ、早くに貧に見舞われながら、初志を貫徹して文学者となり、処女作を荷風に激賞されて江戸耽美の世界から妖しい少年期の蠢きを発表して文壇の寵児となるが、関東大震災以降関西に移住し、以後晩年の熱海転居まで大阪、京都に住まっていわゆる関西の風物を関東人の目で冷静に写した。谷崎は食通としても知られて東西の植物についても一家言を持つ。彼の小説の中の大阪を食べ物の視点から眺めて考える。

[第2回] 小林一三の小説 
山梨県の現韮崎市の裕福な商家に生まれた小林一三は、慶應義塾に学んで、三井銀行に入り、その際を上司に見込まれて大阪に赴任、大阪経済界の大物岩下清周ともに証券会社を興すとともに、箕面有馬電気軌道を設立副社長として辣腕を揮い、成功し、起業家として宝塚歌劇団を含む大阪急の総帥となった。彼は学生時代から劇評の筆を執ったり、宝塚歌劇の台本を書いたりしたが、彼には壮年期「曽根崎艶話」の小説がある。その小説に描かれた大阪の人物像を考える。

[第3回] 肥田晧三の「なにわ学」
 もし「大阪なにわ学」という学問分野が認められているとしたら、それは肥田晧三の長年の探索と熱心な活動によるところが大きい。大阪島之内の富裕な家庭に生まれて、大阪文化をこよなく愛する家族に囲まれて古書や北や南の興行も熱心に観劇して、その知識を増やすが、病のために旧制中学を何度も落第して遂に卒業することができなかった。戦後はひたすら大阪の文物を余すところなく収集し、それらの資料を様々な機会に惜しげもなく披露した。関西大学に招かれて書誌学を講じたが、退職後ますます意気軒昂、大阪についての蘊蓄を傾けた成果を書にした。肥田晧三の足跡を跡付けて見たい。

◆Hコース  象徴劇としての能―『杜若』のすべて—(全3回、週1回開講)

時間 13:30~15:00
日程 2025/1/28(火)、2/4(火)、2/11(火)
講師 天野文雄先生(大阪大学名誉教授)

 能は基本的に直接的な表現はとらず、その対極にある象徴性を基盤に作られている演劇ですが、現在はその点についての認識が不思議なほど希薄です。この講座では、『杜若』をそのテキスト、演出、素材、主題、趣向などから総合的にとらえ、最終的に能が象徴劇であることの一例としたいと考えています。

◆見学会  私は行く 画家たちが描いた場所を求めて「モダン中之島探検―小出楢重、佐伯祐三、池田遙邨と近代都市景観―」(全1回)

時間 13:30~17:00頃
日程 9/28(土)
講師 橋爪節也先生(大阪大学名誉教授)

※中之島センターでの講義後、講師と共にゆかりの場所を見学しながら街歩きします。

 大阪が活力に溢れた昭和初期の「大大阪時代」、小出楢重、佐伯祐三など洋画家や池田遙邨など日本画家が、大阪のシビックセンターとして新しい建築が建ち並んだ中之島を個性的に描いた。彼らの眼に映り、画布にとらえられた都市景観にはどんな意味がこめられているのか。講義での解説後、近代建築もまじえて作品制作ゆかりの場所を散策することで、大大阪時代のモダニズムを立体的にとらえたい。

1.講 義 約90分
2.見 学コース(予定) 約2時間
    大阪大学中之島センター 発
    大阪ビルディング
    筑前橋              佐伯祐三《肥後橋風景》写生地
    グタイピナコテカ跡
    錦橋(土佐堀川可動堰)    池田遙邨《雨の大阪》写生地
    堂島ビル             小出楢重《街景》写生地
    水晶橋(堂島川可動堰)
    大阪市中央公会堂        池田遙邨《雪の大阪》写生地並に建物見学
    難波橋                天岡均一《ライオン像》  解散


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