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第142回「仏教が塗りかえる古代東アジア史像」

R4懐徳堂春季講座

令和4年度 第142回 懐徳堂春季講座 総合テーマ:仏教と古代東アジア

古代の日本・中国・朝鮮をはじめとする東アジア世界の政治・外交・文化において,仏教の占めていた重要性は,従来想像されていた以上に大きかったことが,近年の研究により明らかになっています。
 この講座では,東アジア世界の諸側面を仏教の視点からとらえなおす最先端の研究成果を紹介し,アジア広域に及ぶ宗教・歴史・文化の形成と展開を考える企画としました。

第一部 13:30〜15:00 「中国北朝〜隋代の仏教と政治」

河上 麻由子 先生(かわかみ まゆこ) 大阪大学准教授

589年に隋が南北朝を統一するまでのおよそ300年間の中国は諸種の勢力の入り乱れる分裂時代であり,仏教も諸政権による保護と弾圧を経験した。本講座では,この時代の仏教をめぐる政治状況について,隋の崩壊と唐による中国再統一さらには日本への仏教東伝も見据えつつ概観する。

第二部 15:15〜16:45 「隋~初唐の長安における仏教造像」

藤岡 穣 先生(ふじおか ゆたか) 大阪大学教授

隋・唐時代には首都長安を中心に,インドのグプタ美術を受け,日本や朝鮮半島に大きな影響を与えた華やかな仏像世界が花開いたが,その多くは中国本土には現存しない。本講座では,失われた隋~初唐の長安造像を,日本や朝鮮半島・中央アジア・インドなどの仏像から復元し,当時の仏教文化の広がりを考察する。
司会:松井 太 先生 大阪大学教授
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